リフォーム受注成績で悩む前に自己分析で改善を!

リフォーム会社に入社して2~3年目に、受注の壁にぶつかることがあります。リフォーム受注が思うように取れない、住宅設備機器の取替や修理・補修等の少額工事しか受注できず成績が伸びないという悩みに陥ってしまうことがあります。これに悩んだ末に社員が退社してしまい、若手の社員がどうしても続かないという経営者の悩みも多く聞きます。

目次

「研修をした時だけモチベーションが上がる」では根本問題は解決できない

今の数字が良くないので、今をどうにか乗り切り、打開したいと思うのは誰もが思うことです。
よくあるケースですが、社員のリフォーム受注成績が不振なので、「リフォーム受注のノウハウ研修」をして欲しいという依頼です。例えば、キッチンやシステムバスリフォームなどの水廻り商品の受注に、即効果がでる研修のことです。いわゆる「売り方研修」という種類でしょうか。もちろんその研修は、イベント集客などのケースによっては非常に効果が高く重要です。

しかし、社員のリフォーム営業成績の不振が続いているのであれば、その時の状況だけを見て、一時的な解決策や研修を施しても、その時だけの効果になってしまいがちです。

「研修をした時だけモチベーションが上がる」、「研修を辞めると受注成績が下がる」というというのは、根本的な解決策がなく、その時だけの対応策で済ませていることに原因があります。今だけの一時的な解決策では、リフォーム受注成績不振のの改善は、完全にできないことが多いです。

リフォームの受注成績が不振に陥っている社員はとても苦しんでいる

経営者や上司の方は、リフォーム成績が伸び悩む部下の社員に対して、頑張るようにはっぱをかけたり、指導をしたりします。しかし、それでもうまくいかないケースもあり「どうして社員はもっと頑張ってくれないのだろうか」と悩みます。

部下の社員はそれ以上に「なぜ、自分はできないのだろうか」、「この仕事に向かないのだろうか」、「自分は才能がないのだろうか」と悩み苦しんでいます。また、社員の側からは、「きちんと指導してくれていない」という不満も口に出ることが多々あります。

リフォーム業務は、建築分野の仕事ですので、専門的な知識と経験、工事までの技術要素、職人さんに指示する監督力、お客様への提案力や対応力など複合された高度な専門性が必要です。建築関係の学校を出ていても実践を踏まなければ一人前にはなれず、建築を知らないでリフォームの営業マンになった場合は、毎日学ぶことが多く大変です。
営業はセンス、才能だということだけでは通用しない世界ですので悩むことも多々ありますが、それを解決して前に進むしかありません。

リフォーム社員の活動分析と社員自身の自己分析で、成績不振の原因を把握する

リフォーム受注の不振は、会社側の問題や社員自身の問題など、いろいろな問題が絡み合っている場合がありますが、ここでは社員側の問題解決法について一例を書きます。

分析は「見える化」したレーダーチャートのグラフとコメントに

リフォーム営業不振の原因を探し改善するコンサル研修の一つがあります。社員の活動分析と、社員自身が自己分析を行い、長所と問題点の「見える化」したレーダーチャートのグラフを作り、コメントを記載します。そうすると社員側でも、会社側でも問題点の改善策が見えるようになります。

実績、行動、活動などの分析がカギ

次の2種類の分析を行います。

  • 各社員の日常の活動、リフォーム営業成績、月々のリフォーム受注実績や受注の種類、お客様アンケートなどの資料やヒアリングをもとに調査をし、社員ごとに分析をします。
  • 各社員は日々の活動を行いながら、こちらが用意した「リフォーム業務能力分析チャックシート」に基づいて自己分析をします。

「リフォーム業務能力分析チャックシート」でリフォーム社員の自己分析

「リフォーム業務能力分析チェックシート」は、次の6項目からできています。

  • 数字達成能力
  • 業務品質能力
  • 活動契約実効性
  • 対顧客品質
  • 提案技術能力
  • 能力向上プロ意識
対顧客品質

※6項目のグラフの2例

提案技術能力

この6つの項目の中には、それぞれに①~⑤のチェック事項があり、これが非常に重要な分析要素になります。分析後に6つの項目ごとに①~⑤のそれぞれをレーダーチャートにして示します。

さくら

この6項目それぞれのレーダーチャートを見ると、自分の優れた点と、問題点が浮かび上がります。

総合的に分析してリフォーム社員の「総合業務能力」を示し、自己改善に繋げる

毎月の実績資料などの目に見える資料と、社員からの自己分析資料を基に総合分析してレーダーチャートを作成し、コメントをつけ、「総合業務能力」として各社員に渡します。
コメントは、全体の分析を整理した内容で、各人の長所と今後の改善内容のアドバイスを記載しています。

総合業務能力のレーダーチャートの例

経営者・上司も社員も今までの思い込みに気づく

今までリフォームの説明や話し方、提案のポイントがわからないという問題だけでリフォーム成績が伸びないと思い込んでいるケースも多いようですが、それだけではない根本的な要因が見えてきます。
全体の総合的な分析結果とコメントをお渡しすると、今までの問題点の「思い込み」に気づくケースが多いようです。

様々な問題点を「みえる化」して、リフォーム営業の改善に繋げる

このようないろいろな問題点が、数多く見えてきます。

【一例ですが】
  ・目標意識が少なく、具体的な目標設定や目標を追う方法がわからず、出来ていない。
  ・数字の達成意識は高いが、クレーム処理に弱く、対応方法が理解できていない。
  ・商品の提案はできるが、応用問題や複合リフォーム提案に弱い。
  ・知識がないため提案できない。
  ・問題があっても振り返りや改善を行う習慣がない、または改善方法を知らない。

できていない点もありますが、多くの社員の方の分析をしていると、「知らない」、「わからない」。「理解できていない」という問題点が多々あります。

特に多いのが
 ・会社の経費や利益に対する意識が低く、無駄な動きが多い。
   現場調査の採寸箇所忘れ、提出した資料の不備、現場クレームなど。
 ・お客様に提案すべきことの不足やミス。
   リフォームの見積りの不備やミス、住宅や建築の知識不足、ヒアリング能力の不足。
   補助金の知識不足、省エネ提案力不足。
   工事など技術的な提案・説明力不足、工事の知識不足で指示ができない。
   複合提案に対する知識不足。

致命的なもので多いのは
 ・お客様のフォローをしていない。
   工事完了をしたら、定期訪問やアフター訪問をほぼしていない、全くしていないので紹介を頂けない。
 ・ミス・クレーム時に迅速的確な対応が出来ていない。
 ・お客様への気遣いやマナーに問題がある。
 ・他社との競合で、見積り負けだけを強調し、自分の提案力不足点を理解していなかった。
 など多様にある状態で、その社員によって状況やケースが異なっています。

分析を見えやすいチャートにすることによって、一目で会社側も社員のことがさらに把握でき、社員も自分が何を改善すべきか、今すぐに何に取組むべきかが的確に把握できます。
このようなコンサル研修では、自己改革について積極的に考えるようになり、6か月くらいすると仕事の中で自己改善を行い受注成績も伸びるようになります。

総合的な自己分析は、会社の成長にも繋がる

欠点や問題点ばかりを把握できても、自分の長所が理解できていなければ、人は成長しません。自分の優れている点や長所も理解できることが重要です。
自分はできないと思い込む前に、モチベーションだけ上げる一時的効果の研修を受ける前に、自分を知ることが重要です。

会社が持続するように、成長するためには、社員の一人一人の力が重要です。会社全体でこのような自己分析の取組を取り入れてみてはいかがでしょうか。

サクラ・ワーク株式会社お問合わせ
  • URLをコピーしました!
目次